T2 感想

f:id:ymgfibdab:20170803123658j:plain

前作のラスト。


The truth is that I'm a bad person, but that's going to change, I'm going to change. 

This is the last of this sort of thing. 

I'm cleaning up and I'm moving on, going straight and choosing life. 

I'm looking forward to it already.

I'm going to be just like you.


ほんとのところ俺はクズでしかない、

でも、変わろうと思う。

こんなことからはもう足を洗って、

人生を自分で選んでくつもりだ。

いまから楽しみなんだ。そうだ。

あんたと同じようなまともな人生が。


刹那的な思い上がりでも、クズのクズによる負の連鎖から抜け出そうとする20年前のレントンは、15歳当時の私にとって憧れだったし、変わらず今でもカッコいい。


今作のキャッチコピーは「彼らが選んだ20年後の未来」。

不本意な形で故郷に戻り、戻らない思い出を過剰に懐かしみ、若い女の子に振り回され、相変わらずの仲間の中に溶け込んでいくレントンは、果たして自分の選びたかった未来を選べたのか。


この映画から感じたのは、まともな人生を生きていくことの難しさ。

若いと、何かの才能があるわけでもないのに普通になるのを嫌がって、それならちょっとはみ出してたほうがマシだって上から目線で考える。前作のレントン達もそんな感じだった。いざ必要に駆られて普通を志せば、大抵もう遅い。まともな人生を送ることはチョロくて小賢しい生き方じゃなく、めちゃくちゃ大変で早くからの努力が要ることだ。


まともになることを阻む美学の賞味期限はいつまで続くんだろうか。ロックスターだって無茶しててもいずれ結婚して、健康的な食事をとって、ジョギングしてから子供を学校に送り届けている。それについてつまらなくなったと批判する人もいる。じゃあ、その反対の面白い人生って何だろう。


人生の悲哀をコメディタッチに描けば、こんな風に面白い「映画」にはなる。でも、映画には決して描かれない前後のレントンの人生はどうか。20年前にあったほんの少しの希望は失われている。最後にイギー・ポップのレコードを流した時点で、ロマンチックな郷愁だけが彼の人生にあぐらをかいてる。それがしみじみ悲しかった。